2023年 ≪夏号≫ Vol.126 2023.8
6月、7月、8月の活動のあらすじ
- ●6/10(土)高川山林 笹刈り、作業道づくり 参加者:23名
- ●6/25(日)高川山林 救命救急講習、作業道づくり 参加者:22名
- ●7/08(土)NPO新山川草木 22世紀の森 草刈り 参加者:23名
- ●7/23(日)柴原山林 笹刈り・林内整理 参加者:25名
- ●8/5(土)苫東環境コモンズ 育林コンペ 選木、間伐、林内整理 参加者:21名
午前中は救命救急口座、午後は道づくり!
●6/25(日) 高川山林 救命救急講習/道づくり(前回の続き)
参加人数:22名 天候:晴れ
季節は初夏、夏至を過ぎてすでに太陽が高く上った9時過ぎに、かもめ保育園に集まる人の列がありました。そう、ウッディーズの今回の活動のスタートはいつもと少し様子が違う?ようです…。今回の活動は午前中の「救急救命講習」+午後の「高川山林」というハイブリットな内容です。
間もなく、小樽市消防署(銭函分署)の5名の方々もかもめ保育園に到着。9時30分に「救急救命講習」が始まりました。
講師は小樽市消防署(銭函分署)の佐野さん。テキスト等は特になく、山に入る際の危険について学びました。講師の佐野さんは体験談を交えながら、時に楽しく、時に真剣な語りでお話してくださいました。内容をかいつまんで紹介すると、
①蛇や蜂に対する対処方法(吸引器具の有効性)
②熱中症への予防や対応(水ではなくスポーツドリンクなどの有効性)
③ダニにかまれたときの対処(感染症の危険があるので、器具使用や病院で処置することの大切さ)
④外傷時の止血方法(手で押さえる方法、三角巾やバンダナで縛る方法など)
⑤気道確保の姿勢
⑥負傷者の搬送方法
といった、なかなか実践的な内容で、どれをとっても大変ためになる講習内容でした。④の三角巾を使った止血の対応方法は男女に分かれ、二人組で行いました。
その他参加者からは「こういう場合はどうするのか?」などの質問もどんどん出てきて、ユーモアを混じえた佐野さんの話に盛り上がりました。そして、最後に講師の佐野さんの「生死を分ける秒単位の対応になる。あきらめない気持ちが大切だ!」という、想いのこもった言葉をいただき、11時過ぎに講習は終了しました。
小樽市消防署の皆さん、ありがとうございました!
その後、高川山林へ移動、昼食後、午後の活動に入りました。昼からはいつもの「ワオーの森」での活動です。朝礼ならぬ昼礼を行い、リーダーの海岡さんの進行で、作業内容の説明、暑さ対策や足場確保などの注意事項について話がありました。午前中にある程度体を動かしたので、ラジオ体操は省略し、数名の「笹刈班」とそれ以外の人「道づくり班」に分かれて作業に入りました。
「笹刈班」は草刈り機に慣れたメンバーでどんどん刈っていきました。ただ、夏らしくなった森・藪の中で蚊の大群が待ち構えていたようで、容赦なく襲ってきたようです。これからの季節は虫よけは必須ですね。それでなくてもハードな草刈り、笹刈り作業には本当に頭が下がります。
「道づくり班」は前回の続きで、開墾した道をさらにきれいに整えていく作業をしました。中心作業は階段づくりです。皆で手分けして、焼き丸太や鉄筋などの資材と道具を開墾した道へ運び、やや急な坂になったところに丸太を敷いて階段を作りました。ただ、焼き丸太を鉄筋で固定するだけの作業ですが、土の中には石がゴロゴロ隠れていて、なかなか鉄筋が刺さっていかない!…
ということで、隠れた障害物に意外と苦戦する大変な作業でした。
途中、無理せず休憩しながらの作業でしたが、木陰の林道を吹く風と木々の緑に、疲れた体には何とも言えない爽快感と癒しをもらえるひとときでした。後半、焼き丸太も使い切って、石を使って階段をつくるなどして、14時くらいに終了。
終わりのミーティングでは「笹刈班」も「道づくり班」も、皆さん充実した顔でしたが、なんと今回で今年の高川山林での作業は終了とのこと…で大変残念ですが、年々整っていくワオーの森づくり…また、来年頑張りましょう!!
(記:在定)
この山は皆さんの活動のおかげで保たれています
●7月23日(日) 柴原山林 笹刈り・広場の草刈り・林内整理
天候:晴れ 参加:25名(うち子供3名)
札幌市清田区「柴原山林」での活動です。作業内容は、刈払い機での笹刈りと、手鎌での広場の草刈りです。この時期にしては湿度も低く、心地よい風が吹いていたので活動しやすい天気でした。
ラジオ体操の後、柴原山林の活動が初めての人が多かったので会長の冨士本さんがこれまでやってきたこと等を説明しながら山林内を案内してくれました。
刈払い機を扱ったことがない人が自分も含めて数名いましたが、宮田さんに教えてもらいながら安心して作業することができました。
広場での草刈り作業は、いつかの台風でたくさん倒木してしまったエリアです。現在は自然に芽が出てきた木の実生苗があり、その苗の育成を助けるためにまわりの草を刈る作業です。刈払い機での作業が難しいエリアなので、背丈ほどに伸びた草を手鎌で地道に刈っていきます。北山さんが実生苗の見分け方などを教えてくださりました。
お昼は、佐藤さんと南部さんと高橋さんが冷たい麺(蕎麦、うどん、ラーメン)とバラエティに富んだトッピング具材を用意してくださりました。
まるで冷麺バイキングのようで、みんなとてもテンションがあがっていました。
昼食後は2本のシラカバの木をチェーンソーで伐採。
全員で見守る中、2本目の木が狙った方向に倒れず苦戦してしまいました…。佐藤友子さんいわく「普段はこんなに苦戦することはなくワースト3に入る難航具合」だったそうです。
伐採した木は、薪を欲しい人たちがあっという間に車に積み込んでいき綺麗になくなって圧巻でした。
例年になく大勢の参加者のおかげで作業はさくさくと進み、気温も上 がってきたので作業は午後の伐倒作業を終えて終了となりました。昨年の笹刈り作業のおかげで今年もスッキリとした状態が保たれていたことも活動の効果を大きく感じることができました。
また、前日には早坂さんが草刈をして駐車スペースを作ってくださったそうです。このように駐車スペースを作ってくれたり昼食を用意してくれたり、前日から準備してくれる方があってみんなが楽しくボランティア活動ができているのだと痛感しました。
この柴原山林は私の祖父の持ち山で、私が子供の頃は祖父が手入れをしておりました。祖父が亡くなり、母がウッディーズに森林整備をお願いすることになりました。ウッディーズの活動のおかげで今もその頃のような山林を保てていることをとても嬉しく思います。皆様本当にありがとうございます!
(記:出倉)
曾祖父の思いを引き継いで
昨年度末、出倉直樹・尚子さんご夫妻が仲間となった。直樹さんは柴原山林の山主で会員・出倉多美子さんの息子さん。そして、柴原山林は多美子さんの祖父・柴原茂松さんが育んだ山林である。柴原さんは80歳を超えても毎日のように山に通って森づくりに精魂を傾けるような「森林人(もりびと)」だった。
その柴原山林が、2004年の18号台風で手ひどい被害をこうむった。立木がことごとくなぎ倒されて林床を覆い尽くすという一角も。その惨状を目にした柴原さんは、2008年、失意のうちに亡くなられた。享年99歳。祖父の遺志を引き継いで森を甦らせたいとの思いからウッディーズに入会した多美子さん。今度は、その思いを曾孫夫婦が引き継ぐ。
(記:髙川勝)
初めての伐倒。反省・・・もっと学習しなきゃ!
●8/5(土)苫東環境コモンズ 育林コンペ 選木、間伐、林内整理
参加人数:21名 天候:曇りのち晴れ
本日の活動場所は、5月13日(土)以来、今期2回目の苫東環境コモンズです。台風6号の影響で前線が南下せず、その前線に南から暖かく湿った空気が入り北海道は北部を中心に雨模様。筆者の岩見沢を出発した頃は、霧雨が上がったばかりの状況。リーダー桑原さんからの連絡では苫東の天気予報は、ほぼ降らない予報との事。さてさて如何なものか?と内心、心配したのが嘘のように苫小牧は好天気、しかも蒸して暑い!
メンバー全員が集まるまでの合間を利用して、会長と海岡さんかなぁ?が可愛らしいポーズで記念撮影(ん〜!ここも別の意味で暑いかなぁ?)
そうこうしている内にさすがウッディーズのメンバー。集合時間の定時までに続々、晴れ男・晴れ女の参加者の方が集まりました。
全員揃ったところで集合場所に移動。敷地内の道路は、予想に反して良好。到着と同時に早速、アブのお迎え。敷地内は蒸し暑い。皆さん、しっかり虫対策をして朝のミーティング。
まずはリーダーから今回の活動場所は、バブル期にリゾートとして開発予定の土地だった事。そしてバブルが弾けた後、NPO法人苫東環境コモンズにて環境整備する事になり、その一翼をウッディーズが担う事になった経緯が説明されました。そして今回の活動内容とヒアリハット事例(枯損木処理中に落枝に気づかず、頭部(ヘルメット)に当たった。)ついて説明がありました。(今回の活動記事を書くにあたりブログ内のヒヤリハット記事を改めて読みました。本当に本活動は危険と隣合わせである事を痛感しました。)
その後、活動前の準備体操。今回は音声無し。うろ覚えのラジオ体操、どこからか聞こえて来るBGM。それぞれバラバラの体操を終え、午前中の活動へ。
今回の活動も前回と同様に選木・間伐・林内整理(伐倒済みの玉切り材の置き換え、枝整理等)。選木は会長が行われ、参加者は間伐グループと林内整理グループに別れて行動です。筆者は、間伐グループに参加。早坂さんの御指導のもと、初めての伐倒に挑戦。
伐倒している時は我が夢中でしたが、我家に帰り、復習を兼ねて伐倒についてググって見て「なんと危険な作業をしたものだ」と冷や汗が。未熟な私に付き添っていた早坂さんに感謝です。(危険だからこそ危険を回避するために、きちんとしたチェーンソーのお手入れや目立てが大切である事、伐倒の基本や仕組み、どんな時に危険な状態になるかを、きちんと理解した上で伐倒に臨べきだったと大反省しております。経験豊かな方のHPを見たり、教本を読んだりと学習が必要だし、また装備も揃えなければと痛感しました。
今回は「ウィンチ+コーンを使った材の運搬」ということにも挑戦されていたようです。斜面での運搬とは違い、平地での運搬はかなり有効に活用できることを確認できたようです。
11時半頃に昼食。南部さんから、大粒のブルーベリーと佐藤さん直伝の胡瓜のお漬物を皆さんで頂きました。(もう、最高!)
12時半から午後の活動再開。午後から雨予報なので薪材用に会長が次から次と伐倒していきます。狙った位置に的確に大木が倒されて行きます(圧巻です。目標にします)。
皆さんで、倒木を適度な長さに切断し、それを道路際に運び、協力して車に薪材を詰め込めます。あっという間に詰め込み完了。
ふと林を眺めると、間伐が行われていない奥の林と比べると一目瞭然、間伐を終えた林には日差しが差し込み、明るい林になっていました(森を守って行くのは本当に大変だけど、形になって来ると嬉しいものと一人感動してました。多分、ご参加の皆様も同じ感想だったのでは)。
13時半過ぎに、本日の作業が全て終了し終礼となりました。
本日ご参加された皆様、お疲れ様でした。また今回、ご都合によりご参加できなかった皆様に次回お会い出来る事を楽しみにしてます。
(記:内田)