森林人通信

2021年 ≪秋号≫ Vol.119  2021.10

8月、9月、10月の活動のあらすじ

  • ●8/29(日) 新篠津村 白樺列状間伐  参加者:15名
  • ●9/11(土) 江別市都市と農村の交流センター(えみくる) 参加者:14名
  • ●9/26(日) 江別市都市と農村の交流センター(えみくる) 参加者:18名
  • ●10/2(土) 高川山林 道づくり・笹刈り 参加者:16名

なまった体に心地よい疲労感がうれしい

8月29日(日)新篠津村

天候:はれ 参加者:15名
 新入会のやまだです。新型コロナウイルス流行の中、普段はリモートワークのため自宅で仕事をしているのですが、どうにも身体がなまってしまい、危機感を覚えていました。 (同じようにお悩みの方はたくさんいますよね?) 運動不足を解消せねば!と思い、前から興味のあった伐採活動に参加すべく札幌ウッディーズの門を叩きました。
 さて、今回は「8月29日(日)新篠津村 白樺列状間伐」の活動報告です。5月の作業からの続きになります。
 8月頭の猛暑から随分と涼しい日々となっていましたが、作業日当日の予想最高気温は30度!
 前回の伐採で対象の約半分を残していましたが、果たして全ての作業を終えられるか。。と不安を覚えていました。朝、新篠津役場に集合し、そのあと大名行列のように現地に移動。

 「これだけのメンバーがいれば安心だな!」と不安は解消。現地に到着し、まずは恒例のラジオ体操で身体をほぐします。
会長の冨士元さんからの挨拶のあといよいよ作業開始です。伐採、玉切り、搬出の3担当に分かれます。
私は自前のチェンソーを持参し玉切りを担当しました。
 薪ストーブユーザーなので、自宅の庭で薪作りをすることがあるのですが、エンジン音が住宅街に鳴り響くので積極的にチェーンソーを使えないのでして、、、この日はここぞとばかりに遠慮なくぶっ放しました!(もちろん安全面に最大限気をつけながら笑)

 恥ずかしながら混合計量タンクの使い方すらわからない状況でしたが、メンバーに親切にご教示いただきました。また一つ賢くなった!
順調に作業が進みましたので、搬出も手伝います。

搬出先までの道のりは足下も悪く少し遠いので、経路途中の数カ所に丸太を置きバケツリレー的に運びます。が、ヘトヘトだ〜。
 待ちに待った昼休み。メンバーでカフェのマスターのドリップコーヒーとクッキーをいただきます。疲れた身体に染みます…
密を回避しつつメンバーとのコミュニケーションを楽しみました。お昼休みも活動の醍醐味ですね!
 午後からは皆さんの頑張りの甲斐もあり、予定時刻を少し前倒しして全ての伐採が完了!皆さん、だいぶお疲れのようでしたが、達成感のためか笑顔が絶えません。私は、リモートワークで人とのリアルな関わりが少ない中で、大勢で1つのことを成し遂げたことに非常に満足でした。
 この活動記録を書いている現在は作業日から数日経っています。心地よい疲労が程よく回復し、身体がなんだか健康になった気がします。また次回も参加したいと思います。お疲れ様でした!

(記:やまだ)

難易度の高い傾斜木もテキパキと

9月11日(土)江別市都市と農村の交流センター(えみくる)

天候:晴れ 参加者:14名(体験:1名)
 今年6月に入会しました、佐藤(ひ)です。今回で4度目の参加となりました。ウッディーズの活動は、毎月場所が変わるので、次はどんな所かな?と毎度楽しみにしています。
 今回の活動場所は「江別市都市と農村の交流センター えみくる」さんの防風林でした。朝9時に、ホクレンショップ元江別店さんに集合し、全員揃ったところで、今回のリーダー、南部さんの車を先頭に、長〜い車列で現地に向かいました。
 「えみくる」さん駐車場に到着後、各々に道具等を準備し終えたところで、担当職員の山田さんが合流されて、全体ミーティングとラジオ体操を行いました。当日は天気も良く、おまけに爽やかな風も吹いていて、作業にはぴったりの心地良い日和でした。

 「えみくる」さんでは、現在、敷地内に野球場を整備されている真最中とのことで、当日も、ブルドーザーが地面を慣らす作業をしていました。当日の作業内容としては、雑木林の樹木の伐採と雑草の刈り払い、そして、敷地周辺の防風林に聳える木の伐採でした。現場の状況に合わせて、2チームに分かれて作業を行いました。

 伐採予定の樹木は、推定樹齢は20年〜50年位で、本数も多く、作業のやりがいがありました。また、防風林だけあって、強風に耐えつつ成長したことがわかるような、斜めに生えている木が多く、倒す角度の調整が難しい様子で、結構、難易度が高いミッションなのでは!?と思いましたが、そこは、手慣れたメンバーの面々。条件が難しいほど、やりがいがあるようで、手順や倒す方向などを考えながらテキパキと動き、細い木から順番に、次々と伐採を進めていきました。

 そして、玉切りや枝切り、運搬作業を繰り返し、目に見えて雑木林がスッキリしてきたところで、お昼の休憩となりました。
 午後は、雑木林に全員が集まって、残った大木の伐採を行いました。木が倒れる様子を近くで見るのは大迫力!思わず、拍手が上がります。伐採作業の醍醐味と思える瞬間でした。

 作業終了後には、道具の手入れをして、大量の薪材をメンバーの車に積み込み、午後2時頃には解散となりました。また今月26日の作業日に、続きの伐採作業を行う予定です。

(記:佐藤(ひ))

安全に狙った方向に倒せる新しい伐倒技術!?

9月26日(日)江別市えみくる

天候:晴れ 参加者:18名
 今日は前回に引き続き2回目の“えみくる”です。
天候もよろしく、また皆さんたくさんご参加されて、にぎやかに人手も十分。ラジオ体操は本日は英語版、ウッディーズも国際的になったものです。
前回お休みだった会長がしっかりと危険告知をしました。大切なことで、私達は危険の中で作業をしているという認識を改めて共有しました。
 作業は、駐車スペース近くの9本の大木伐倒と運動場周りの風倒木・枯損木の処理。だいたい半分で分かれていきました。私は前回、駐車スペース近くの作業だったので、今回は運動場周辺の作業になりました。風倒木はそんなにたくさんはなかったので作業はスムーズに進行しました。
枯損木も見受けられ、きれいに整理しながら作業したのですが、きれいになる!は、果たして防風林の役割としてはどうか??、など考えながら整えていきました。

 お昼は、コロナもあって三々五々、広いスペースがあるせいかずいぶんと距離をとることができました( ;∀;)。
 この昼前に大事件!この佐藤が、車のキーをなくしてしまっていることに気づいてしまった(-_-メ)。もう叫んで、皆さんに大捜索をお願いしましたところ、10分もしないうちに発見!していただきました。功労賞は早坂さん!もう大感謝でございま。そして皆さま、ごめんなさい、でした。

 昼からは、駐車スペースのところの大木伐倒にみんな集まりました。午後1本目は、会長が「You Tubeで見た」という伐倒方法で伐りました。受け口の下に四角の穴を作って、方向を定めていくやり方です。写真を見てください。これが見事に成功!さすが会長!!

 ということで、残り5本も無事に伐倒。無事で何より何より。
 あとは皆さんで薪材を積んで解散となりました。
最近薪材を持ち帰る方が多く、このエミクルでも間伐材がきれいに消えていきます。再利用という素晴らしさですね。
 今日も“カエル”がいましたが、申し訳ないことにご臨終されたそうです。(@_@)
 江別市の方もしっかりと2日間、お付き合いくださいましてありがとうございました。大変に感謝の言葉を頂戴いたしました。ウッディーズとしても公共の皆様のためのお仕事はうれしいことです。ここ以外もお願いしたいとのこと、宜しくお願いいたします。

(記:さとう 友)

笹刈り作業は大変だ!道づくりは楽しいよ〜!

●10月2日(土) 髙川山林

天候:曇り・雨 参加者:16名(体験:1名)
 本日の作業は、髙川山林(ワオーの森)で春先の作業に引き続き、作業道作りと笹刈り。2班に別れての作業となりました。
現地にいち早く到着した会長が、事前に作業箇所の下見をしてくれたお陰で、作業道の方向で少し離れた場所にスズメバチの巣を発見!!危険回避のため、15m手前から立ち入り禁止テープを貼ってくれていました。(発見していなかったら子どもたちもいたので危なかったです!ありがとうございます)

 作業開始前に、高川さんが購入した「電動運搬機」がお披露目されました。作業道ができた暁には大活躍することでしょう!

 【作業道作り班】は春先に引き続き、道づくり作業の継続です。高川さんを先頭に、大きめの石を集め、石を組み、土を削り、約120cm幅の平坦な道を造るというものです。
 【笹刈り班】は、山頂付近(展望台・かもめ保育園の遊具設置場所一体)から尾根にかけての笹刈りとなりました。
山頂付近の笹刈りというのは、春先展望台の下付近に「熊の糞」が発見され、山主の高川さんとしてはそんな状況で保育園児を遊ばせるのは不安で、しばらく保育園側に入山を控えてもらっていたそうです。しかし、かもめ保育園関係者の強い要望で、自動撮影カメラを設置したり、遊び場の周囲の笹刈りなどを行った上で警戒を怠らずに今まで通りワオーの森を満喫したいとのお話があり、ウッディーズでそのお手伝いをさせていただくことになったという経緯です。

 朝から天気が曇ったり晴れたり安定しない状況で、降水確率も40〜50%といつ雨が降ってもおかしくない微妙な状態でスタートです。朝の安全告知・注意事項を確認し、準備運動。2班に別れて作業開始です。
 笹刈り班は刈り払い機を背負い山頂を目指すのですが、これがなかなかの運動量。日頃の運動不足がもろに足腰にきます。息も絶え絶えで山頂に着く頃にはいい汗かいて、一仕事終わったくらいの疲労感です。刈り払い班は5名。各自、それぞれの持ち場から尾根に向かって刈っていきます。かなりの急斜面で「普通はこんな斜面の笹刈りなんてしないよ!」という声も出ていましたが、安全を意識して頑張ります!

上から下(つま先下り)に刈ることは笹で足がとられやすく、滑って転倒する可能性があって危険です。 足場を確保しながら、できるだけ右斜面から左斜面へ平行に刈っていくようにします。

1時間も作業するともう汗だくです。しっかりと給水しつつ休み休み作業を進めます。

 そんなこんなであっという間にお昼休憩。笹刈り班は、お弁当を持参して山頂で食べていました。
(私はお弁当を忘れたので下山しました。あーあ、また登るのが辛いなぁ・・・・)

 下山時に道づくり班の様子を見てきましたが、実に素晴らしい!順調に進んでいます。
しかも仕事が綺麗!春先の作業でコツを掴んだんでしょうね。作業に無駄がないベテランぶりでした。
完成済みの居心地の良い作業道では、キツネがお昼寝?をしていたようです!ビックリ!笑

 お昼は山風庵前のテーブルで、密にならないように楽しくのんびり昼休憩。みんなの笑顔が弾けます。

 さあ、午後の作業を始めましょうか! というか言わないうちに、パラパラ・・・・・と雨が降ってきました。。小雨程度で済むように祈りながら、笹刈り班はまた山頂へ向かいます。
なぜか北山さんが「私も刈り払いで少し役に立つ!」とやる気だったのが謎です(笑)
 山頂に着いた頃には本降りになってきて、斜面の笹を刈るには足場が滑り危険と判断したので、斜面ではない平坦な部分だけを1時間ほど刈って、下山することになりました。
午前中に頑張った分、結構な領域を刈ることができ、かもめ保育園から体験に来られた後藤さんにも大変感謝されました。

 道づくり班も効率よく作業が進み、10数メートル進んだようです。
後半雨に打たれましたが、怪我もなく無事に今回の作業を終えることができました。
 次回は9/24日にこの作業の続きを行います。今回来れなかったメンバーの方々もぜひご参加ください。
楽しいですよ〜(道づくりは。。笑)

(記:宮田)

森林人コラム

この大きなカエルはいったい!

9/11(土)江別市都市と農村の交流センター(えみくる)にて、現地の雑木林で刈り払い機を使い、除草作業をしていたところ、草むらから飛び出してきた生き物がいました。追いかけて見ると、今まで見たことのない、大きなカエルでした。気になったので写真を撮り、帰宅後に調べたところ、北海道では国内外来種として扱われている「アズマヒキガエル」だと判明しました。

 このアズマヒキガエルは、毒腺をもち、この毒が傷口や粘膜に触れると炎症を起こしたり、誤って口に入った場合、吐き気やめまいなどの症状が現れることがあるそうなので、今後、活動中にもし見つけても素手で触らず、誤って触ってしまった場合はよく手を洗うように注意しましょう!

 なお、アズマヒキガエルは、人が本州から持ち込んだ、元々北海道にはいなかった国内外来種で、北海道生物の多様性の保全等に関する条例で、野外に放つことが禁止されている「指定外来種」に指定されています。オタマジャクシのときから体に毒を持つため天敵が少なく(本来の天敵は毒ヘビのヤマカガシ)、産卵数も多いため、石狩川流域でも数が増加しているようです。体が大きく、地表性の様々な生物を捕食するため、増加すると地域の生態系が変わるほどの大きな影響があるとの指摘があり、これ以上、生息地域を拡大させないためには、カエル、オタマジャクシ、卵を人の手で移動させないことが大切とのことでした。

 北海道固有の自然と生き物を守るためにも、自分たちの身を守るためにも、有用な情報と思いましたので、シェアさせていただきました。今後も活動日を楽しみに参加させていただきます。どうぞよろしくお願いします。

(佐藤 ひかり)