活動の記録

2024/5/11(土)北山山林 枝打ち

参加者:32名  天候:晴れ

5年目ともなると、ある程度の現場を熟してきたと思うところです。戌年のせいか、当会に於ける立ち位置や意見力、そして何よりも厳しいご指導を以って余りあるその影響力を嗅ぎ分けられるようにもなってもまいりました。何も知らない初めての現場でマダム3人衆に早速可愛がりの洗礼をいただいた時から、あの方の前では条件反射的に汗を握り直立不動、答えは「はい」か「イエス」の二択しか許されない。そう今日の現場は、あの高貴な領主マダムの御地です。
いつもの通勤経路から見える空き地には既に数台の車と蛍光ベストで賑わっていました。キャブレターも私も緊張の余り息づき始めたので気持ちと燃料コックを切り替えGS経由で集合場所へ向かいました。この一連の行動が急角度での左折を誘発し、砂地で転倒する派手なスタント登場となってしまいました。またやらかしてしまった。
当地でブログを認めるのはこれで3回目。これ以上のことをすると次はないと固唾を飲む。道央道千歳ICの高架橋沿いを千歳空港ICへ未舗装の道を辿り、単管で遮られたゲートを潜ると、1年ぶりにアカマツが列をなして我々を迎えてくれ緊張が少し解れました。冗談はさて置き、薄曇りに新緑が眩しい今回のフィールドは北山山林に於けるアカマツの枝打ちです。

約20輌と二輪2台で総勢32名。去年より10名多い状況。4月には7名の体験者がお見えになり、会員配布用ベストの在庫も底を尽く盛況振り。個人的には中級者向けと思しき春の雪解けスポ根斜面の高川山林を初めて体験されるより、初心者に優しい地積の此処、北山山林の枝打ちを体験された方が更なる会員増に繋がるのではないかと思いますが、残念ながら新規会員募集を一旦お休みするとのことです。

さて、今季初参加のリーダーより施業前の諸注意事項が伝えられ、山主さんによる現地の成り立ちや、環境保全のための事業計画等々、様々なお話を伺いました。
2024/5/11(土)北山山林 枝打ち_c0173813_10581276.jpg
林道も環境税により整えられているとのことでアクセスし易く季節柄、山菜マニアの方々もちらほら見受けられました。会員も施業の合間を縫ってタラの芽収集に奔走できるよう自然環境はしっかり維持されています。また、支笏湖周辺の水源涵養林として大切な役割を果たしているらしく、その恩恵は広く石狩地方の様々な方が受けていると推察されます。更に枝打ちの方法について会長より諸注意がありました。
2024/5/11(土)北山山林 枝打ち_c0173813_10581223.jpg
枝打ちをすることで風通しがよくなり、木々の光合成が促進されるとのこと。このために全長1/3以上の枝葉を残し、手が届く範囲の枝を払う。枝根の膨れている枝座から少し離れたところを切るが、離れすぎると「出ベソ」になり綺麗に節が代謝されない。怪我防止のため、鋸を引く側に手や体を入れないことを心がける。
2024/5/11(土)北山山林 枝打ち_c0173813_10581292.jpg
作業が開始されると、総勢32名が猛進作業を推し進め、小一時間もすると新緑に陽の光が差し込み始めます。
2024/5/11(土)北山山林 枝打ち_c0173813_10581301.jpg
鬱蒼とした木々の根元が綺麗さっぱりとなり、宛らランウェイをウォークダウンするパリコレモデルばりの美脚に見えてくるではありませんか。更に作業を進めると針葉樹特有のヤニが鋸に纏わり始め、休憩を促してくれます。先日誕生日を迎え、繰り下げ受給希望の前期で高貴な筆頭マダムより下僕の私に遠回しな厳命が下ります。
「そろそろ、あれだねぇ」
(ヤニクリーナーセットを此処へ持ってきなさいと訳す)
高貴なお方は下僕に全てを仰って下さらない。
2024/5/11(土)北山山林 枝打ち_c0173813_10581369.jpg
「あれはどうしたの?」
代名詞の多いおしゃべりにも花が咲き、休憩後は地下駐車場で車を何処に停めたか分からなくなる様相で、一体どこから再開すれば良いのやらと言った感じになりました。畝に積もった枝葉からは新緑の爽やかな香りが伝わってきているので、どうやら認知機能には問題ないと想像します。
ボヤっとしているのは人様だけではありません。ここ最近の寒さからか青大将も当会の若大将に叩き起こされ、慌てて枝の中に身を潜めました。
2024/5/11(土)北山山林 枝打ち_c0173813_10581313.jpg
我々も2度の休憩を挟み杜の中に腰掛け、各々持参のお昼をいただきます。
山主さんより、シナモンドーナツの差し入れをいただきました。久々の手作業疲れが瞬時に吹き飛びました。
2024/5/11(土)北山山林 枝打ち_c0173813_10581496.jpg
そして午後から更に一時楽しく作業を継続し、当初の目標を粗方達成した模様なので最後に改めて訓示もいただきます。
「枝打ちは本当に有難いけど、出ベソはダメよ」とのご指導を賜りました。
次回は枯損木処理となるので、エンジン音の無い静寂なおしゃべり作業に暫しお別れとなります。今年度の北山山林前期作業はこれにて終了。

(記:最下層カースト役員かいおか)
2024/5/11(土)北山山林 枝打ち_c0173813_10581580.jpg
2024/5/11(土)北山山林 枝打ち_c0173813_10581469.jpg
2024/5/11(土)北山山林 枝打ち_c0173813_10581437.jpg

<< 前へ    ▲トップへ    次へ >>