Vol.101 2016.5.1
2016年、活動開始!
雪どけとともに2016年のウッディーズの活動が本格的に始まった。4月最初の活動は恒例の高川山林。この日を待ちに待っていたメンバーたちが15人ほど参加。ひさしぶりの再会に会話もはずみ、薪割りなどに気持ちのよい汗を流した。
4月9日 高川山林
4月9日、朝のうちは小雪がちらつく天気だったが徐々に回復し、全員が集合したころには晴天となった。中には現地への移動途中に特大の虹を見た人もいたとのこと。さいさきのよい朝。
本日の作業は恒例の薪割りと昨年秋に取り付けたネズミ除けシートの撤去、そして枯損木の伐倒だ。作業開始前に安全担当役員のリードでKY(危険予知)活動を行い、薪割りの際近接作業の禁止・人払いの徹底を重点項目として周知のうえ、薪割り班、伐倒班それぞれに安全責任者を任命して万全を期す。
注目は2名の体験者が参加したこと。新しいメンバーにベテランたちが新鮮な気持ちになるのは当然だが、2名とも女性であることがより一層拍車をかけたもよう。
昼食時にはオーナーの奥様より汁物やサラダ等の差し入れをいただき、デザートまでついた豪華な食事となった。
枯損木の伐倒では掛かり木処理に苦慮する場面もあったが事故なく作業を終了。
体験者は2名とも正式入会。以下はその新鮮な感想。
・普段、気持ちの良い森だな〜と思って見ていましたが、こうやって手入れされているのか〜と、とても勉強になりました。(KZ)
・森林整備には元来興味がありましたが、初めてその様子を見学、体験をさせていただき、更に関心が深くなり、もっと山林について知り、もっと色々なことができるようになりたく感じております。(MU)
4月23日 荒巻山林
4月23日、札幌市南区の荒巻山林において山林調査が行われた。
当日はあいにくの雨模様となったが、リーダーの笠倉さんの指示のもとに9人の参加者がアカエゾマツの全木調査や天然林の林況調査に集中して取り組んだ。
4月24日 高川山林
4月24日には再び高川山林にメンバーが集まり、ベテランから新人までバラエティに富んだ顔ぶれで、代わる代わる薪割りや薪積みを楽しんだ。
ちょうど遊びにやってきた、かもめ保育園に通うひと組の親子は気持ちよさそうに散策を楽しんでいた。
5月7日 高川山林 森開き
ウッディーズが、その発足以来、最も多くの労力を投入して整備してきた山林が高川山林「ワオーの森」である。その意味で、「高川山林はウッディーズによる森林整備のモデル林」だと言ってもいいだろう。
2005年3月、ツルに絡まれたニセアカシアの大木にワイヤーをかけて引き倒した様子が当時の「森林人通信」に書かれていて、「この日、陰惨な感じがしていた森の景観が変わった」とある。
それから11年。子どもたちが元気に駆け回る、気持ちの良い森になった。
「ワオー」はアオバトの鳴き声だが、「わー、わー」という声は子どもたち。
子どもたちが歌う「ワオーの森のうた」も聞こえてくる。
♪ワオーの森のうた♪
1. ワオーの森は おもしろい
木の枝 ブランコトランポリン
ロープ渡りもドキドキだ
高い木だってへっちゃらさ
こんにちはアオバトさん
こんにちはクマゲラさん
上って下って さあ進もう
2. ワオーの森に 春が来た
はだかの枝に 芽が吹いた
みんなで埴えた サクラの木
咲いたらみんなで お花見だ
シイタケのほだ木切り
シイタケの菌打ちだ
おいしいシイタケいっぱい出てこい
ウッディーズはこの3年間、ワオーの森で遊歩道の整備、林床の笹刈り、樹名プレートと案内板の設置などを行い、「森林公園化」を進めてきた。5月7日には、この到達点を一里塚とし、更なる飛躍への契機とするべく「ワオーの森 森開き2016」を行う。
地元の自然愛好家、保育園児たちとその親、そして、ウッディーズ会員が集う。自然観察の解説のために「北海道ボランティアレンジャー協議会」のレンジャーが駆けつけてくれる。
みんな、集まれ〜!
春の森で、草木の萌えを存分に楽しもう!!
◆プログラム
①「ワオーの森」整備経過報告
②案内板除幕/かもめ保育園園児
③ワオーの森の歌/園児
④樹名板設置/園児、ウッディーズ会員
⑤自然観察会/ウッディーズ会員、園児保護者一般参加者(専門家解説あり)
⑥シイタケ齣菌打ち/園児
たかがわ まさる(「ワオーの森」オーナー)
今後の活動予定(5〜6月)
◆5月22日(日)北山山林 (千歳市)遊歩道草刈り等
◆5月28日(土)柴原山林 (札幌市南区)草刈り等
◆6月4日(土)吉村山林・北ノ沢第二都市環境林 (札幌市南区)下刈り等
◆6月11日(土)22世紀の森 (当別町)下刈り
◆6月18日(土)山田山林 (当別町)下刈り
◆6月26日(日)山田山林 (当別町)下刈り・間伐等
森の本棚
スイス式森のひとの育て方 (浜田 久美子 著)
以前、森林人通信でも紹介されたことのある名著『森の力』の著者、浜田久美子さんの著書である。
「森のひと」とはフォレスターのこと。スイスのフォレスター養成の教育制度を主軸として、スイス人の森林に対する考え方や関わり方を紹介している。
生き生きとした文章の一端をご紹介。
* * *
「このまま何もしないで10年経つとこの森はどうなるのか」の見極めがまずあって、何もしなくてもフォレスターが描く森の姿に向かうと判断したら、何もしない。
* * *
スイスでの森のひと教育では「なぜそれをするのか、しないのか」の理由を常に説明し、目的を明確に言語化する。
仲間のプロフィール:柴田さん
子どもの頃から読書や絵を描く事が大好きで、社会人になってからも超インドア人間だった私が、美容と健康のため始めたランニングにのめり込んだのが5年前。マラソンのトレーニングとして山を歩くようになり、夏は札幌近郊の山を駆け回っています。
ウッディーズとの出会いは、藻岩山の立て看板がきっかけです。看板には風倒被害を受けた森林の再生方針について書かれていました。「森の成長に人の手が入っている」ということに興味を持ち、ネットでウッディーズを知り入会しました。
休日は早起きして野外活動にいそしむ私にインドア時代を知る親しい友人は戸惑い気味です。先日はチェーンソーを使う姿を見て「何を目指しているの?」と尋ねられました。わたしにもわかりません(笑)ただ土に触れたり、木を切ったり、ひとつひとつの作業が面白く、これから夏にかけての活動がとても楽しみです。
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P.S.昔から居たような顔をして活動に参加しておりますが、まだ参加5回のど新人でございます。すんなりと溶け込めるように受け入れてくれた会の素敵な皆さま。大好きです。ありがとうございます。
編集後記
高川さんから引き継いでの初めての編集。ご満足いただけるようになるのはまだまだ先。みなさまの声こそがエネルギーと航海の指針です。
今年も長い冬が終わり、北海道の慌ただしい春がやってきましたね。木々は競うように葉や花や枝を広げ始めました。みなさん、ぜひ森の活動にご参加を!(大竹)