森林人通信

2024年 ≪春号≫ Vol.129  2024.6

2024年度の活動がスタート! 

4月、5月、6月の活動のあらすじ

●4/13(土)高川山林 薪割り・玉切り・チェーンソー取扱講習 参加者:33名
●4/21(日)髙川山林 薪割り・玉切り・材下ろし 参加者:23名
●5/11(土)北山山林 赤エゾ松の枝打ち 参加者:32名
●5/26(日)北山山林 枯損木処理 参加者:20名
●6/8(土)高川山林 道作り・笹刈り・刈払機取扱講習 参加者:22名

 

大盛況の髙川山林!豚汁も最高でした!

●4/13(土)髙川山林 天候:晴れ 参加人数:33名(うち体験7名)
 長く厳しい冬が明け、ようやくウッディーズ活動の季節がやってきました。2024年最初の定例活動は小樽市高川山林にて薪割とチェーンソー取扱講習でした。毎年人気の髙川山林は、今回もたくさんの参加者で過去最高の33名となりました。体験者は7名とこちらも過去最高です。

 天候は快晴で、気温も暖かくこれ以上ない活動日和です。意外に昨年よりも残雪があり、足元に気を使いながら活動をスタートさせました。リーダーの宮田さんの進行のもと活動開始です。安全な活動のため注意事項の確認、山主さんの挨拶、準備運動(ラジオ体操)を行いました。
 この日の活動は薪割り・薪運びのほか、チェーンソー講習を行いました。チェーンソー講習は、チェーンソーの構造や基本操作方法、チェーンの張りの調整方法など基礎的な事を学んだ後、伐倒体験(見学)と玉切り体験を行いました。

 今年のチェーンソー講習は後日でも取り扱いの復習ができるように動画撮影をしましたので、今回参加できなかった皆様もぜひ見ていただければと思います。(会員専用ブログにアップ済みです)
 薪割りと薪運びは雪で足元が悪い中ではありましたが、作業人数が多かった分、着々と作業が進みました。
 ただし、作業人数が多いということは、人と人の間隔が狭くなりがちで危険と隣り合わせなので、注意が必要です。事前の注意があったこともあり、周りの安全を確認しながら活動されていたようです。素晴らしい!

 お昼は具沢山の豚汁が振舞われました。特大鍋2つに「食べきれるの?」と思うほど大量の豚汁が入っていましたが、お代わり続出であっという間にカラに。大量調理で具材の旨味が溶け込んだ豚汁がおいしいのはもちろんですが、自然の中で食べるとおいしさ倍増です。疲れた身体に沁みました。調理班の皆様、ありがとうございました。

 午後からは全員で薪割を行いました。参加した皆さんが交替しながら薪割、薪運びをして、薪小屋にはかなりの薪が積み上がりました。薪割りは気持ちよく一発で割れてくれる材もあれば、何度斧を振っても割れてくれないものもあり、重労働です。薪割り経験がほぼ無く、不器用な小生は、体が大きいわりに斧の扱いがヘタくそで上手く割れませんでした。周りの方々を見ているとパワーではなく、斧の扱い方にコツがあるようです。斧の刃の入り方など少しずつコツを掴めるように次回の薪割りも頑張ろうと思います。
 何はともあれ、小春日和の中での今季最初の活動は、ヒヤリハットもなく、幸先の良いスタートとなりました。皆様、お疲れさまでした!
※今回の参加者人数制限について
今回の活動ですが、当初の参加希望者が体験者を含めてなんと33名にもなりました。たくさんの参加があるのは大変嬉しいことでしたが、高川山林は住宅街と隣接しているため駐車スペースの関係でやむを得ず人数制限をさせていただきました(辞退いただいた皆様、申し訳ございませんでした)。想定外のこととはいえ、参加者が多いことは嬉しいことです。今後の活動については改めてお知らせいたします。            

(記:伊藤)

そろそろ、あれだねぇ

●5/11(土)北山山林 天候:晴れ 参加者:32名
 5年目ともなると、ある程度の現場を熟してきたと思うところです。戌年のせいか、当会に於ける立ち位置や意見力、そして何よりも厳しいご指導を以って余りあるその影響力を嗅ぎ分けられるようにもなってもまいりました。何も知らない初めての現場でマダム3人衆に早速可愛がりの洗礼をいただいた時から、あの方の前では条件反射的に汗を握り直立不動、答えは「はい」か「イエス」の二択しか許されない。そう今日の現場は、あの高貴な領主マダムの御地です。
 当地でブログを認めるのはこれで3回目。これ以上のことをすると次はないと固唾を飲む。薄曇りに新緑が眩しい今回のフィールドは北山山林に於けるアカマツの枝打ちです。

 約20輌と二輪2台で総勢32名。去年より10名多い状況。4月には7名の体験者がお見えになり、会員配布用ベストの在庫も底を尽く盛況振り。個人的には中級者向けと思しき春の雪解けスポ根斜面の高川山林を初めて体験されるより、初心者に優しい地積の此処、北山山林の枝打ちを体験された方が更なる会員増に繋がるのではないかと思いますが、残念ながら新規会員募集を一旦お休みするとのことです。
 さて、今季初参加のリーダーより施業前の諸注意事項が伝えられ、山主さんによる現地の成り立ちや、環境保全のための事業計画等々、様々なお話を伺いました。
 林道も環境税により整えられているとのことでアクセスし易く季節柄、山菜マニアの方々もちらほら見受けられました。会員も施業の合間を縫ってタラの芽収集に奔走できるよう自然環境はしっかり維持されています。また、支笏湖周辺の水源涵養林として大切な役割を果たしているらしく、その恩恵は広く石狩地方の様々な方が受けていると推察されます。更に枝打ちの方法について会長より諸注意がありました。

 枝打ちをすることで風通しがよくなり、木々の光合成が促進されるとのこと。このために全長1/3以上の枝葉を残し、手が届く範囲の枝を払う。枝根の膨れている枝座から少し離れたところを切るが、離れすぎると「出ベソ」になり綺麗に節が代謝されない。怪我防止のため、鋸を引く側に手や体を入れないことを心がける。
 作業が開始されると、総勢32名が猛進作業を推し進め、小一時間もすると新緑に陽の光が差し込み始めます。

 鬱蒼とした木々の根元が綺麗さっぱりとなり、宛らランウェイをウォークダウンするパリコレモデルばりの美脚に見えてくるではありませんか。更に作業を進めると針葉樹特有のヤニが鋸に纏わり始め、休憩を促してくれます。先日誕生日を迎え、繰り下げ受給希望の前期で高貴な筆頭マダムより下僕の私に遠回しな厳命が下ります。
「そろそろ、あれだねぇ」
(ヤニクリーナーセットを此処へ持ってきなさいと訳す)
高貴なお方は下僕に全てを仰って下さらない。
「あれはどうしたの?」
代名詞の多いおしゃべりにも花が咲き、休憩後は地下駐車場で車を何処に停めたか分からなくなる様相で、一体どこから再開すれば良いのやらと言った感じになりました。畝に積もった枝葉からは新緑の爽やかな香りが伝わってきているので、どうやら認知機能には問題ないと想像します。
 ボヤっとしているのは人様だけではありません。ここ最近の寒さからか青大将も当会の若大将に叩き起こされ、慌てて枝の中に身を潜めました。

 我々も2度の休憩を挟み杜の中に腰掛け、各々持参のお昼をいただきます。山主さんより、シナモンドーナツの差し入れをいただきました。久々の手作業疲れが瞬時に吹き飛びました。
 そして午後から更に一時楽しく作業を継続し、当初の目標を粗方達成した模様なので最後に改めて訓示もいただきます。

「枝打ちは本当に有難いけど、出ベソはダメよ」とのご指導を賜りました。
 次回は枯損木処理となるので、エンジン音の無い静寂なおしゃべり作業に暫しお別れとなります。今年度の北山山林前期作業はこれにて終了。

(記 海岡)

久しぶりの参加、自然の中で汗をかくのは最高!

●6/8(土)髙川山林 道作り・笹刈り・刈払機取扱講習 参加者:22名 天候:晴れ

 6月に入っても涼しい日が続いていましたが、当日はウッディーズの活動に合わせたかのような夏日になりました。エゾハルゼミもエゾアカガエルも今日こそとばかりに声を張り上げる高川山林に、大勢の参加者が集まりました。

 私にとってはかなり久しぶりの参加。作業も皆さんと会えるのも楽しみに、当日を迎えました。
 準備体操をして、南部リーダーから注意事項と班分けの発表。午前中は刈払い機の取扱講習もあり、講習班と笹刈り、道作り作業班に分かれ活動がスタートです。

 新道作りは昨年からの続き。昨年は下の方でしたが、今年はだいぶ山頂に近いところまで進みました。鍬などを使いながら道を広げ、傾斜のあるところでは石積みをしたり丸太と鉄杭で流れ止めを作ったり…。

 汗を流しながらの作業、そして、森の木陰に吹く風に癒されながらおしゃべりも弾みます♪森に響くのはウグイスやアオバトのさえずりだけではありません。刈払い機の音とおしゃべりの声は、ウグイスたちもさぞビックリな賑やかさだったでしょう。

 お昼休憩では、お漬物とミニトマト、ドーナツと冷たい飲み物を差し入れにいただき、汗をかいた体に沁みました〜。ありがとうございました。

 そして午後の作業も捗り、怪我事故なく無事に活動終了することができました。

今年の笹刈りは今回で終了とのこと。本当にお疲れさまです。
 帰宅後のシャワーとビールが爽快だったのは、きっと私だけではなかったのでは…?! ありがとうございましたー。

(記 樋詰)