森林人通信

2022年 ≪秋号≫ Vol.123  2022.10

8月、9月、10月の活動のあらすじ

  • ●8/28(日) 恵庭市防風林(列状間伐)  参加者:18名
  • ●9/10(土) 江別市防風保安林 整理伐 参加者:14名
  • ●9/25(日) 江別市防風保安林 整理伐 参加者:15名
  • ●10/1(土) 髙川山林 北尾根斜面の遊歩道作り、笹刈り 参加者:15名

ベテランメンバーの狙いどおりの伐倒技術、すごい!

●8月28日(日)恵庭市防風林 列状間伐

参加者:18名(うち体験者1名)  天候:曇り

今回の活動は、恵庭市有林(防風林)の列状間伐の活動でした。
石狩管内では防風林の整備などについて様々な検討が行われているということで、今回、防風林の列状間伐を実施する運びとなりました。なお、今回伐採した間伐材(トウヒ)を活用し「森の輪」という乳幼児向けの木材玩具を配布するということで、一般市民の方々に喜んでいただける活動になると思うと、活動の励みになるなぁと思いました。

いつも通り朝のミーティングで本日の作業内容や注意事項の説明、ラジオ体操後、3班に別れて、作業開始しました。
混み合っている林であったため、かかり木になりやすく大変でしたが、みんなそれぞれ懸命に間伐や枝払い、玉切りを行った結果、光が入り明るい林へと整備することができました。

ベテランの主力メンバーの方々が狙いどおり伐倒を行っている姿を見て、すごいなぁと思いました。私も狙いどおり伐倒がしっかりできるように頑張りたいなと思いました。

お昼は林間の中で、ゆったりと食事をし、恵庭市役所の方からいただいた恵庭市役名物のどら焼きや差し入れのスイカなどをいただき、豊かな時間を過ごしました。

14時頃まで、残りの作業を行い、怪我や事故なく全ての作業が完了しました。
みなさまお疲れ様でした。

(記:村上)

僕らの作業でブロッコリーは美味しく育つ!

●9/10(土) 江別市防風保安林 整理伐

参加者:17名(子ども1名)  天候:晴れ

札幌ウッディーズ活動2年目のやまだです。
今回の活動は江別市の防風保安林の整理伐です。
私は江別在住ということもあり、地元の役に立てるとなってテンションが上がります。現地の場所は分かりにくく、車が停めにくいということで、付近の野幌農業環境改善センターに集合です。
立派な社会人を演出すべく「5分前集合」を実践しましたが、なんと皆さんさらに早く到着されていました!!おかげで幸先良く、時間通りの9時からミーティング開始です。

今回のリーダーは桑原さん。作業内容について説明がありました。
「コソンボクとカンボクを主に整理していきます。」という内容。コソンボク?カンボク?聞き慣れない言葉です。ミーティングが終わった後、桑原さんにコソッと意味を尋ねに行ったのは内緒のお話です。
枯損木(コソンボク)は文字通り「枯れて損じた木」。文字通りですね。「枯」を「コ」と呼ぶ馴染みがなかったので気が付きませんでした。灌木(カンボク)について作業後に自宅で調べたところ、「灌」は「群がり生える」という意味があるそうです。

 

思い起こすと、今回の現場では元々植林され成長した木々の間に背の低い木々がうっそうと生えていました。この二文字で現場の様子を的確に表せているんだなと感心しました。

ウッディーズの活動に参加するとたくさんの非日常的な体験ができますが、普段は使わない知識を得られることも醍醐味です。また1つ賢くなりました。
さて、江別市の職員さんに先導され、現地に移動です。そこには立派な防風林がありました。防風林のお隣はブロッコリー畑です。
江別は札幌よりも風が強く、なるほどこうやって畑は風から守られているんだなと思ったところに職員さんから「ブロッコリーは適度な風がないと美味しく育たない」と説明がありました。
ブロッコリー収穫量全道一の江別をいつも誇っている私は、やる気に満ち溢れました!
今回の作業は灌木ということもあり細い木が多く、手のこでの処理がメインでした。
チェーンソーの使用者は数名です。
江別市職員さんも作業にご参加いただき、まずはチェーンソーを使わず、皆さん手のこで作業を開始。

この日の最高気温は約25度。日差しが強く、厳しい作業になることを覚悟していました。
私も手のこでひたすらギコギコと。みるみるとうっそうとした木々が無くっていき、気持ちの良い風が注がれるようになり快適に作業できました。

ブロッコリーたちもこの風のおかげで美味しく育つはずです。

途中、江別市の職員さんから飲み物の差し入れがありました。ありがとうございます!
飲み物休憩後、チェーンソーでの枯損木などの伐採を開始しました。防風林の中での伐採のためか、かかり木になることがちらほらありましたが、そこはロープなどを駆使し、持ち前のチームワークでなんなく対応です。

待ちに待ったお昼休憩の時間です!複数のメンバーから「いつもよりも静かなお昼休憩だなぁ」という声が上がりました。ムードメーカーのともこさんが残念ながら不参加だからでは?という結論に落ち着きました(笑)。

午後からも午前と同様の作業です。ひたすら刈って刈って刈るべし。
メンバー全員と江別市職員さんの頑張りのおかげで、こんなに見違えるようになりました!!

今回は怪我もヒヤリハットもなく、無事に作業を終えられました。
次回も同じ現場でブロッコリーのための作業になります。
自宅に帰ると偶然、食卓には江別産ブロッコリーが出されました。
食べながら、「おいしいブロッコリーを食べるために次回も頑張ろう!」と誓いました。

(記:山田)

ご要望は、防風林でありながら適度な風通し…

●9/25(日)江別市防風保安林 整理伐

参加者:15名(子供1名) 天候:晴れ

 ウッディーズキャンプの余韻も冷めやらぬまま、前回の轍は踏まないと心に誓い此度2度目のリーダーに際しては体調を万全に整え臨みました。
早めに集合場所へ到着すると、当会レジェンドT氏がイエローメット氏と道具のお手入れをしながら談笑中でした。

 挨拶を交わし、暫し会話に耳を傾けると違和感を覚えました。それは客観的に会話が嚙み合っているとは感じられないためです。「んっ?この間合いは一体何だ?さては、クジラやイルカが群れと連絡をとる際に使うあれか…」但し、若輩者の私には聞き取れない周波数と想像の域は出ませんが、本活動を極めると、この様に特別なコミュニケーションツールで意思疎通の補完がなされているに違いないと思い知らされた一幕でした。

 私が承知している限りですが、我々間伐ボランティア札幌ウッディーズの活動には大きく分けて3つの要請元が存在します。山主さん、NPO法人そして行政です。接客を生業とされている方であればお分かりかも知れませんが、お客さんの反応が直接伺える現場は緊張感がありつつも、出来栄えの良し悪しがその場でハッキリとし、大変な状況下であればある程達成感を得られます。他方こと農業行政の事業に於いては作業を進めるに従い、この判断は果たして正解なのか迷ってしまうことも屢々あります。それは本来の要求元は農家さんであり、第三者のお役所が介在します故、場合によってはその意図と反し、暫くしてからお𠮟りいただくことがあると耳にしたことがあります。

 つまり、非常に難しい現場であることに間違えありません。
このフィールドにおけるご要望では防風林でありながら、ブロッコリー等葉物野菜には適度な日射と虫よけの風通しが必要との事です。

 この日の気温は22℃。荒れた連休の最終日は9月下旬らしい秋晴れの爽やかな間伐日和となりました。前回伐倒した木が所々にあるため、手鋸メインでチェーンソー数名の混成仕業です。

人工的に列状植樹された保安防風林に見られる針葉樹の密集度合いは強風により掛木となり易く、上部は枝木が遮り、足元は狭いため道具が入りません。そのため、数名で抱きかかえ、捻りそして引っ張るといった体幹を地味に酷使するハイエージ泣かせ。また、足元が非常に悪く、倒木を乗り越える際はスパイク付きの安全靴で良かったと思うも、細かい枝木があるため、脛当てが必要と感じる平地ながらスパイスの効いたメニューに感じます。

 その様な現場ですが、将来の会長候補である最年少レイマの出番です。身軽さを武器に倒木の上をさながら牛若丸のごとく俊敏に動き回ります。

また、鬱蒼と生い茂った林内の細い灌木や枝払いにも大活躍!これには大変助かりました。調子良く掛木を倒していると、あわや隣接する収穫を控えたブロッコリー畑に枯損木をめり込ませそうになりました。幸い自生?している紫陽花に引っかかり事なきを得ました。胸を撫で下ろしていると「お昼だよー」と前回ご都合により欠席された‘お昼のヒロイン‘より午前の作業終了命令が下されました。

 休憩場所に辿り着くと、そこにはヒロインお手製具沢山の豚汁が準備されていました。鍋いっぱいに季節の野菜がこれでもかと言う程大ぶりに込められ、彩りと味を更に際立たせた贅沢な逸品が自然の中に添えられました!!身も心も温まったところへ、すっきりと剪定された木々の間をすり抜けた風が少し肌寒いぐらいに感じられました。早速効果的面。

 不思議な植物を見つけ、Googleレンズであーでもねーこーでもねーとワイワイした後、気を取り直して午後の作業へ取り掛かると灌木のジャングルエリアに遭遇しました。

 そこは黙々と手鋸で枝打ちと倒木処理の繰り返し。恐らく保安林を俯瞰的に見下ろすと、ロールプレイングゲームの様な動きになっているに違いないと勝手に想像していました。

 日も傾き始めた頃に作業を終了し、終礼をしようと集まるとレジェンドが薪材集めに再入林。その健常風は圧巻脱帽です。今回も幸いヒヤリハットもなく、無事終了することができました。ちなみに会の母マザーChikaのヤッケズボン(道民風表現)の膝部分が修復不能の状態となりましたことを報告致します笑。途中江別市の職員さんより飲み物の差し入れを頂戴し作業の励みとなりました。有難うございました。

(記:海岡)

コシイタのお年頃

●10/1(土)髙川山林 北尾根斜面の遊歩道作り、笹刈り

参加者:15名(子供2名) 天候:晴れ

 コシイタ南部です。2ケ月の沈黙を破り、ようやく前線復帰しました。
本日は高川山林、北尾根斜面、新エリアの遊歩道に着手と、残っている笹刈りです。
笹刈り班は午前中3名で笹刈りを行います。斜面なのでなかなか大変な作業ですが、準備を整え作業開始です。

 遊歩道班は、急こう配の北尾根の開拓作業です。
遊歩道作りは、春から鍛えてきたおかげで皆お手の物、三本鍬を手にあれよあれよと進みます。

 想定外のスピードで、エリアマネージャーの宮田氏が「来年の仕事が無くなる!」と心配する程のスピードでした。

が、ここでコシイタ姉妹(佐藤友・南部)に加えて早坂氏が急遽コシイタ連盟に入会。
股関節を痛めて離脱することになりました!

 あちこちで、首が痛い、腕が痛い、とぼやく声が聞こえてきます。皆さん、無理は禁物。ほどほどで楽しみましょうね。

 午後は遊歩道の完成度を高めていきます。海岡氏は先頭を行く切り込み隊長、女性陣は匠な補正で美しい遊歩道に、園田氏は個性的な土留め作り、そして会長はおたのしみ係り。遊歩道の先には、会長作のターザンロープが出現。未来の会長レイマと、副会長テツが早速試乗。「かもめの園児も乗れる」とお墨付きを頂きました。

他にも倒木のアーチがあり、それはそれは魅力的なエリアが出来上がりました。

ランチには会提供の美味しい甘味・かもめ保育園からの差し入れジュースを頂き、季節外れの真夏日をしのぎました。

次回も来年もその先も、この山の遊歩道作りは続きます。ここで遊ぶこども達を想像すると、鍬を持つ手に力が入ります。10年後20年後も、この山がこども達の楽しい場所であることを願います!!

(記:南部)

今年のキャンプは かなやま湖畔キャンプ場!

私はこんなひと
両國さん

仲間のプロフィール:両國 右人さん

趣味:アウトドア、イタリア関係

  令和3年3月に40年間勤めた教員生活を終えました。数年通っていた前田森林公園の「Café 山ひこ」のマスター庄子さんに誘われてウッディーズに入会いたしました。
 マスターは、私のDIYの師匠でもあります。3年前に親の介護のため、我が家の向かいに中古住宅を購入したおかげで、私の遊び場が百坪ほど確保されました。
 その庭に畑半分、残り雑草芝の上に、テント・薪棚2つ・新保製作所の薪ストーブを置いて遊んでいます。ストーブには焼き芋・パン・煮豆・夕食や、最近では山田さんにアドバイスしていただいたコーヒー豆の焙煎または足湯など多岐に活躍してもらっています。
 ウッディーズの作業後は、空の下の握り飯美味しいし、夜もぐっすり眠りにつけます。チャーンソー特別教育修了証だけは取得しましたが、何も実がありません。これからもよろしくお願いします。

私はこんなひと
佐藤さん

仲間のプロフィール:佐藤 貢雄さん

仕事:公務員(今のところ)
趣味:トレラン、登山、日本酒

 令和4年4月からウッディーズに入会しました、佐藤です。私がウッディーズに入会したきっかけは、近いうちに転職したいと考えていて、職種は林業と思っていたところ、転職する前に経験した方が良いと、妻がネットでウッディーズを見つけてくれたのが始まりです。
もとからトレイルランニングや登山が趣味なので、木々に囲まれての活動は楽しいですし、薪ストーブも使っていたので薪の確保もできて一石二鳥で言うことなしです。特に天気のいい日に自然の中で食べるお昼は、山の上でのそれに匹敵する、この上ないごちそうです。妻も自然の中での活動が好きなので夫婦共々これからも楽しんで参加させていただきたいと思っています。今のところは。来年度から仕事が変わると忙しくてそんな余裕がないかもしれません。土曜日も仕事で、疲れて参加できないかもしれません。そうなったら妻が一人で参加することになります。その時は皆さん妻をよろしくお願いします。