笛木 森之助氏によるコラム「白旗なあなあ日常」
Vol.2
どういう訳か編集長から投稿継続とのこと。紙面の無駄遣いだと心ある読者からの一報を待望しつつ、今回も独り言を。
お盆休みの半日をお墓参りで過ごした。真谷地には父方、追分には母方、江別には父の墓があり、春秋の彼岸と お盆にお参りするのが恒例になっているが、信心深い訳ではない。お参りしないと気持ちが悪く、どうにもスッキリとしない。
子供の頃、お盆は久しぶりに会える親類とお土産を楽しみに待つ行事であり、直に夏休みが終わる憂鬱な時期でもあった。親許を離れて社会人になってからは、正月とともに実家に帰ってゆっくり過ごす休日になっていたけど、いつの頃からかご先祖様への感謝の気持ちを表す機会になっている。
三十路の頃に大病を患ったが、ご先祖様にミマモッて頂いて寿命が延びた(と信じている)。このことに限らず、心では日頃から感謝していることを体現したい気持ちがお墓に手を合わせているのかも。ご先祖様にミマモッて頂いているという感覚は、森林ではより強く感じる。八百万の神々との相乗効果?
山の手入れでは刃物を使う作業が多く、危険と背中合わせのことも(伐木の場合、相手は自分より遥かに質量がある)。偶にヒヤッとした時は、何かにミマモラレていたことを実感。なので、作業で山に入る際には「よろしくお願いします」と心で一礼。特に伐木は「仕事だから悪いけど伐らせて貰うね」と、一本一本、許しを請いながら伐っているけど、忘れてしまうことも。そんな時には必ずチョットした痛い目に遭う。伐倒方向が狂って「かかり木」になったり、落ちてきた枝に当たったり…先日は、間伐予定地で根曲り竹の刈払い作業中、地蜂に刺されてしまった(週に二度も)。
これって、挨拶を忘れたからバチがアタッた? 八百万の神々もご先祖様もそれ程チッポケではないだろし。心構えを忘れていたから…作業に集中しないで漫然とやっているから痛い目にも遭う。大きな怪我や事故に繋がらないよう、作業前には氣を入れ換えて精神集中するようにしなくては。
因みに、今年は地蜂に遭遇することが多い。風倒木が根返りした穴、土に還り始めた風倒木の下など、直射日光が当たらない場所は要注意。刺された場合は、速やかに蜂の追撃を躱して避難し、周囲に注意喚起し、安静にして毒を専用器具で吸い出すことが応急処置の手始め...