白旗なあなあ日常

(文・笛木 森之助)

Vol.6

彼は誰時から降り始めた雨で仕事が休みに…何気なく「白旗山」をネット検索してみた。札幌市清田区真栄に位置する標高321・5mの山で、山名は屯田兵が測量時に白旗を立てた事に由来、とか。その「白旗山都市環境林」は、市有林。都心から南南東に約16qの場所に位置し、面積は約1100ha。厚別川とその支流の山部川に挟まれた南北4q、東西3qの丘陵地で中央部に白旗山と札幌台(291m)の二峰があり、これが分水嶺になって四方に小峰を走らせている。大正2年に「西山造林地」として道庁から札幌区に払い下げられ造林が開始。昭和60年からは「白旗山都市環境林基本計画」に基づいて森林公園化が始まった。平成20年の「札幌市森林整備計画書」には、「特に、白旗山都市環境林は、モデル都市林として森林の公益的機能が十分に発揮されるよう、針広混交複層林化及び長伐期施業により、森林の資源量を維持するよう努めます。また、森林とのふれあいの場として、市民の多様なニーズに応えることができるよう、森林の整備を進めます」と、森林施業の推進方策が記されているが、ナンダカなあ…

この春は天候の悪戯で白旗山でも例年にない光景が…林床には蝦夷延胡索、延齢草、深山延齢草、一人静などが慎ましやかに咲き、芽吹いた唐松の萌葱色を背景に北辛夷、蝦夷山桜の花が鮮やかに浮かび上がる。筒鳥や鶯が囀り、薫風が頬を撫でていく。片や、駐車場には山菜採りの車が溢れ、アズキナ、シドケ、タランボ、ウド、タケノコでパンパンに膨らんだリュックとレジ袋が林道を歩き、「山菜は一掴みまで」の幟が「山火事注意」と共に空しくはためいている

先週まで唐松の間伐作業を行っていた白旗山山頂の区域。勿論、ロープで囲み立入禁止を表示、通ずる林道にもバリケードと看板で注意喚起していた。にも拘わらず、急斜面に丸太がゴロゴロ散在している危険な状況も意に介さず山菜を採っている。林道出入口には、バイク・自転車進入禁止の表示をしているが、入り込んでは作業車両の通行に構わず林道に自転車を停めている。林道の出入口ゲート附近は駐停車禁止だが、ゲート際まで駐車。狭い市道の三叉路にある「駐停車は遠慮してください」看板の脇にも駐車車輌が何台も…ヤンワリ注意すると「(注意書に)気付かなかった」「(通常とは)違う場所から入って来たから見ていない」「初めて来たから判らない」と曰う。どうやら最低限のルールも守る気はないらしい。昨シーズンの山菜採りによる事故では、全道で115人が遭難しているが、そのうちの1割が死亡・行方不明者。せめて、山菜より大事な命くらいはご自分で守って頂きたいと願う。(つづく)

 

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